第14回アスレティックトレーナーズミーティングを終えて
準備委員長 吉原 圭祐4月23日に開催されました、第14回アスレティックトレーナーズミーティングについてご報告をさせていただきます。
今回のミーティングはオンラインで開催し全国から約220名の方々にご参加いただき、
AichAT開催の企画では過去最高人数での開催となり、盛会に終えることができました。
今回のミーティングでは、若い世代の会員を中心にプログラム検討委員を組織し、アスレティックトレーナーとして活動するにあたり、
すぐに活用できるような知見を得られるものにしたいということを念頭に、内容について議論を進めさせていただきました。
そして、多くの人が経験し、試行錯誤をしながら実践をされているであろう「筋損傷」をテーマに取り上げさせていただき、競技復帰や外傷予防のためのアプローチについての知見を得られるようなプログラムとさせていただきました。
講演Ⅰでは、筋損傷において日本の第一人者であられます奥脇透先生より、
「アスリートの肉離れ」について、損傷のタイプや重症度の分類から、発生メカニズムについて事例を用いて詳細にご説明をいただきました。
講演Ⅱでは、笠原政志先生より、「筋損傷予防に対する研究知見を踏まえたウォームアップとリカバリー」について、多くの資料をご提示いただき、スポーツ現場での取り組みにすぐに活かすことができる知見や考え方をご講演いただきました。
事例提示では、当会会員の3名の先生より、競技復帰や再発予防への取り組みに対する事例をご提示いただきました。
受傷後早期からの対応や、競技復帰、再発予防といったアスレティックトレーナーが関わるあらゆる場面での事例をご提示いただきました。
講演1から事例提示まで、様々な角度から「アスリートの筋損傷」についてを学ぶことができ、
私を含め今回ご参加いただいた多くの方々が、明日からの活動に活かせる大変有意義なミーティングとなったと思っております。
最後に、ご多忙の中プログラムの検討に携わっていただいたプログラム検討委員の皆様、
ともに準備・運営をご担当いただいた準備委員の皆様、また多くのアドバイスをいただいた役員の先生方に深く感謝申し上げます。
ご参加いただいた先生からご感想をいただきました。
◼︎◼︎参加者の声◼︎◼︎ 本研修会のテーマ「アスリートの筋損傷」について、主に大腿二頭筋の肉離れを中心に発生機序から予防のために必要な知識、効果的なアスレティックリハビリテーションの実際など、
臨床現場に直結する貴重なご講演を聞かせていただき大変勉強になりました。
奥脇先生のご講演では肉離れが筋腱膜移行部の損傷であることをMRIや電子顕微鏡下画像を用いて丁寧にご説明いただき、
羽状筋や筋腱移行部の指状構造、遠心性収縮にねじれが加わることの影響など、
重症度も含め肉離れをより具体的にイメージできるようになりました。
保存療法からリハビリの流れ、受傷予防/再発予防のために重要となる「適切な評価・治療・原因となる動作の改善」についても、具体的なトレーニング方法などをご提示いただき大変勉強になりました。
笠原先生のご講演では、外傷・障害を抱えた選手をプレイに戻すだけでなく、
いかにパフォーマンスを発揮できる状態に戻していくのかが重要ということを改めて認識させていただきました。
求められるパフォーマンス構造を把握し、各局面ごとに必要となるフィジカルとスキルを身につけることの必要性、PreparationとWarming-up・RecoveryとCooling-downの考え方、
特にW-upでは必要となる負荷をしっかり考慮することやRecoveryでの運動・栄養・睡眠の各ポイントなど、選手のパフォーマンス発揮をサポートする上で、ATとして身につけておくべき知識を幅広くご教授いただきました。
事例提示での松井先生のお話では、筋損傷への取り組みを段階的にご紹介いただき、日常のトレーニングにおいてコツコツと準備することの大切さを再認識しました。
外傷の程度によっては次の試合での起用も考慮し、RICE処置において冷却よりも圧迫に重点を置くことで可動域と筋出力の低下を抑制するという方法が印象的でした。
松浦先生のお話では、短距離選手のハムストリングス肉離れに対するリコンディショニングの具体的な方法をご教示いただき、臨床現場においてすぐに活用できる内容を学ばせていただきました。
柴田先生のお話では重度肉離れからの競技復帰について具体的症例をもとにご教示いただきました。
早期運動療法の意義や競技復帰に際して残存した問題点に対する動作分析とその対応法など、アスレティックリハビリテーションをプログラムしていく上での重要な観点を改めて学ぶことができました。
自分自身現在は治療院内での活動を主にし、フィールドに出て選手と関わる機会がほとんどない状況ではありますが、
笠原先生が指摘されていた行動変容へのサポートを意識しながら、疼痛管理に留まらず選手自身が取り組める内容を伝えていきたいと思います。
今後も学びを深めながらスポーツ現場にもっともっと関わっていきたいと思わせていただいた講演会でした。
(セントラルたなか鍼灸院 井手口景)
- 2023/05/05(金) 20:03:38|
- 事業報告
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みなさんこんにちは。
第14回アスレティックトレーナーズミーティングの開催が明日となりました。
多くの方々にお申し込みいただき、ありがとうございました。
申込かつご入金された方々に、
zoom情報、配布資料を添付したメールを送信しております。
(4月21日(金)午前8時ごろ送信)
届いていない方がいらっしゃいましたら、
一度迷惑メールフォルダをご確認ください。
迷惑メールフォルダにもない場合は、
aichat.entry@gmail.comまでご連絡いただきますようお願い致します。
- 2023/04/22(土) 15:38:02|
- 事業案内
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皆さん、こんにちは。
3月12日(日)にマラソンフェスティバルナゴヤ・愛知2023が名古屋市内で開催されました。
AichATでは、このマラソンフェスティバルナゴヤ・愛知でのサポート事業として、
マラソンEXPOでのランナーズサポートと、マラソン当日の救護所でのトレーナー活動を行っております。
ランナーズサポートはコロナ禍になってから中止されており、残念ながら今年も開催できませんでしたので、
今年の活動も救護所でのトレーナー活動のみとなりました。
マラソンフェスティバルナゴヤ・愛知は、女性のみがフルマラソンを走るウィメンズマラソンと、
男性女性ともにハーフマラソンまたは10kmを走る名古屋シティマラソンの合わせて
約4万人のランナーが参加する大規模なマラソン大会です。
救護所は、沿道とスタート・ゴール地点となるバンテリンドームの合計17箇所に設置されており、
ドクター、看護師とともに医療チームとして活動を行います。
救護所でのトレーナーの活動内容は、軽症群のランナーに対して
ストレッチやテーピング、アイシングなどの応急処置を行うことです。
毎年、足が攣ってしまった、膝が痛くて走れないなど、様々な症状でランナーの救護所利用があります。
今年は気温が高くなる予想だったため、同じ救護所のトレーナーと事前に対処法の確認など、
シミュレーションを行いました。

実際は、午前中は気温が高くて脱水等による痙攣の症状が多く、
午後からは雨が降り、気温が下がったため、低体温症疑いの症状が多く見受けられたように感じます。
私は毎年この活動に参加させていただいておりますが、
短時間でランナーに納得して前に進んでもらえるように対応しなければいけないので、
その短時間での対応に難しさを感じますが、それと同時に毎回様々なことを勉強させていただいております。
今年もAEDを発動することはなかったそうなので、無事に大会が終えられたことに安堵いたします。
開催にあたりご尽力いただいた大会関係者の皆様に心から感謝いたします。


今年はまだコロナの感染対策をしながらの活動で、大会の参加人数もコロナ前よりも少なかったですが、
次年度以降は徐々に参加人数も増えてくることが予想され、それと同時に救護所の利用人数も増えて、
トレーナーの人数もさらに必要になってくることが予想されます。
会員の皆様のお力が必要となってくるので、今後も皆様の御協力がいただけると幸いです。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
- 2023/03/17(金) 10:06:41|
- 事業報告
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みなさんこんにちは。
第14回アスレティックトレーナーズミーティングの開催をお知らせ致します。
※当研修会は AT 認定更新のための義務研修会です。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
愛知県アスレティックトレーナー連絡協議会
第14回アスレティックトレーナーズミーティング 開催要項
テーマ:アスリートの筋損傷
会 期:2023年4月23日(日)
会 場:WEB開催(LIVE開催:Zoomミーティング)
参加費:本会会員(正会員・準会員)1,500 円、非会員 3,000 円、学生 1,000 円
対 象:本会会員、トレーナー関係者、医療関係者、医療系学生、スポーツ指導者など
※当研修会は AT 認定更新のための義務研修会です。
●プログラム(敬称略)
08:20~ 8:50 総会(会員のみ)
09:10~09:15 開会式
09:15~10:15
講演I アスリートの肉離れ
講師:奥脇 透(国立スポーツ科学センター)
司会:小林 寛和(日本福祉大学健康科学部)
10:15~10:20 休憩
10:20~11:20
講演II 筋損傷予防に対する研究知見を踏まえたウォームアップとリカバリー
講師:笠原 政志(国際武道大学体育学科/大学院武道・スポーツ研究科)
司会:倉持 梨恵子(中京大学スポーツ科学部)
11:20~11:30 休憩
11:30~13:00
事例提示 筋損傷への対応
大学ラグビーチームにおける筋損傷への対応
松井 健一(中京大学スポーツ科学部)
陸上短距離競技の肉離れへの対応
松浦 光朗(至学館大学)
医療機関で経験した重度肉離れ症例
柴田 智仁(井戸田整形外科名駅スポーツクリニック)
座長:吉原 圭祐(井戸田整形外科名駅スポーツクリニック)
13:00~13:05 閉会式
●申し込み方法:下記申込フォームよりお願いいたします。
👉申込フォーム
●申し込み期限:2023年4月14日(金)
●振り込み期限:2023年4月18日(火)
●問い合わせ先:aichat.entry@gmail.com
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